M-12026-05-19
【徹底分析】令和ロマンが変えたM-1の景色。舞台の空気をハックする超メタ戦術の正体
お笑いファンと劇場の空気をメタ認知で支配する
令和ロマンの漫才を観ていて最も驚かされるのは、自分たちが「いまM-1の決勝という張り詰めた舞台に立っていること」、そして「観客や審査員がどういう緊張感で見守っているか」を完全に把握し、それを笑いに変える「圧倒的な客観性とメタ認知力」です。
従来の漫才では、作り込んだコントに入り込んだり、設定の中でのやり取りでボケを積み重ねていくのが主流でした。しかし彼らは、舞台上のハプニングや審査員のコメント、はたまた出番順(トップバッターなど)による会場の冷え具合すらも瞬時に漫才のプロットに取り込みます。まるで舞台上でリアルタイムにお笑いコンサルティングを受けているかのような、知的なスリルがあるのです。
膨大なインプットが生む「ボケの引き出し」の多さ
ケムリさんのブレない確かなツッコミと、くるまさんの変幻自在なボケ。この二人の強みは、カルチャー、経済、日常の些細な違和感から専門知識に至るまで、ボケの引き出しのバリエーションが異常なまでに広い点にあります。
これによって、どの世代の審査員が聞いても「自分の好むツボ」にハマる要素が絶妙に散りばめられています。知的なお笑いと、子供のようにドタバタと動くフィジカルな笑いが完璧に調和しているため、見る人を置いてけぼりにしません。M-1という賞レースそのものをハックし、遊び場に変えてしまった彼らの漫才は、間違いなくこれからの漫才の新しいスタンダードになるでしょう。
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